2025年4月第4週、バンダイから新たなカプセルトイの歴史を刻む商品が登場しました。それが「豆ガシャ本 フラワーコミックス」です。この商品は、実際のコミックスを縦約50mmという極小サイズに縮小した"豆本"として再現したミニチュア冊子で、1カプセル1冊が入っています。価格は1回500円(税込)で、全6種類のラインナップとなっています。
サイズは本体約W34×H50mmと、まさに手のひらに収まる大きさ。しかし驚くべきことに、カバーは通常単行本の1色刷りデザインを忠実に縮小し、背表紙の巻数、奥付、裏表紙のバーコードまで完璧に再現されています。中身は極小活字ながら実際に読むことができ(ルーペ推奨)、各タイトルとも最終話またはクライマックスの一部が抜粋収録されているのが特徴です。
豆ガシャ本シリーズは、2023年の「週刊少年ジャンプ」版などが大ヒットしたことで話題となり、今回のフラワーコミックス版はその少女漫画版として満を持しての登場となりました。全国のガシャポン自販機やオンライン専用筐体「ナムコパークス」で購入可能で、オンラインでは2025年12月31日まで販売予定となっています。
今回ラインナップされた6作品は、いずれも昭和から平成にかけて少女漫画界に革命を起こした名作ばかりです。
「BANANA FISH」(吉田秋生・19巻)は、1985年から1994年に連載され、ニューヨークの裏社会を舞台にした少年兵と青年刑事の物語。2018年のTVアニメ化以降、海外ファンダムが急増し、主人公アッシュは2020年から2024年の各種「昭和少女漫画キャラ総選挙」で毎年TOP3入りを果たすほどの人気を誇ります。
「BASARA」(田村由美・25巻)は、1990年から1998年に連載された後世紀日本を舞台にした和製ロードムービー。主人公タタラ/更紗のジェンダー越境的な設定は、Z世代から再評価されています。全25巻という大作の完結編が豆本で読めるという点で、「最終回だけ読める」というコンセプトとの相性が抜群です。
「僕等がいた」(小畑友紀・16巻)は、2002年から2012年まで連載された等身大の高校恋愛劇。2006年にTVアニメ化、2012年に実写映画化され、最終16巻は「涙腺崩壊巻」として知られ、女性層に特に指名買いが多い作品です。
その他、「ホットギミック」(相原実貴・12巻)、「BLACK BIRD」(桜小路かのこ・18巻)、「電撃デイジー」(最富キョウスケ・16巻)といった、各時代を代表する作品が揃っています。これらの作品は20代から40代女性の「思春期バイブル」として定着しており、近年の「平成レトロ」ブームで再評価されているのが人気の背景にあります。
豆ガシャ本シリーズは、バンダイのガシャポンの中でも特に注目を集めるブランドの一つとなっています。2023年に発売された「週刊少年ジャンプ」版が爆発的なヒットを記録し、その後も様々な出版社のコミックスがシリーズ化されてきました。
ジャンプ版では「ドラゴンボール」「ONE PIECE」「NARUTO」といった国民的作品が収録され、発売直後から品薄状態が続きました。マガジン版やサンデー版も順次リリースされ、いずれも高い人気を博しています。
フラワーコミックス版の特徴は、少女漫画特有の繊細な表現や感情描写を、極小サイズながら忠実に再現している点です。特に最終回やクライマックスシーンを収録することで、作品の核心部分を凝縮して楽しめる仕様となっています。
コレクション性も高く、別売りのアクリル什器に並べて実物コミックスと高さ比較をして飾る「ミニ棚」写真がSNSで人気を集めています。他レーベル(ジャンプ、マガジン、ラノベ文庫など)と合わせて「豆本本棚」を作るユーザーも増加中で、シリーズ全体でのコレクション需要が高まっています。
フラワーコミックス版は発売初週でオンライン在庫が完売し、ネット転売平均価格が定価の約3倍(1セット3,000円→9,000円台)に高騰したとのECモール分析もあるほどの人気ぶりです。
ファンの間では、ブラインド式なので「推し最終回」が引けるまで回す楽しさが話題となっています。実際に読める仕様のため、ファン同士で「最終回しりとり」をしたり、SNSで推し台詞を拡大撮影して投稿する遊びが流行しています。
特に注目されているのが、既刊コレクターの「本棚に並べたい欲」を刺激する完成度の高さです。背表紙の巻数表記やバーコードまで再現されているため、実際の本棚に並べても違和感なく飾れる点が評価されています。
LINEリサーチ2024によると、高校生女子の読書ランキングで恋愛系作品がTOP5を占める傾向が続いており、ギミック重視の昭和〜平成少女漫画に関心を持つ若年層が拡大していることも、この商品の人気を後押ししています。
東京都内での主な設置場所として、今回のデータでは以下の店舗が確認されています:
入手のコツとしては、大型家電量販店や書店脇のガシャポンコーナーが補充頻度が高く、発売週末の朝が狙い目です。また、オンラインガシャ「ナムコパークス」では、クレジット決済で1回ずつ抽選し、5日以内に自宅発送されるシステムとなっています。再販告知は公式Twitter(@Gashapon_Bandai)で行われるため、フォローしておくことをおすすめします。
楽天やYahoo!などの専門店では「全6種/カプセル無し」のコンプリートセットが定価+送料で販売されることもありますが、初動で売切れやすいため、早めのチェックが必要です。
豆ガシャ本「フラワーコミックス」は、以下のような方に特におすすめです:
少女漫画黄金期の作品を愛する世代:20代〜40代の女性で、収録作品を青春時代に読んでいた方にとっては、ノスタルジーを感じながら楽しめる商品です。手のひらサイズで当時の思い出を再現できる点が魅力です。
新しく少女漫画の名作に触れたい若い世代:Z世代を中心に「平成レトロ」ブームが広がる中、まだ読んだことのない名作の最終回を覗いてみたいという方にも最適です。各作品の核心部分を凝縮して楽しめます。
コレクター気質の方:ミニチュアながら完成度の高い再現性と、シリーズ全体でのコレクション性の高さから、収集欲を満たしたい方にぴったりです。
SNSでの話題作りを楽しみたい方:推し台詞の拡大撮影や、ミニ本棚の写真投稿など、SNSでの共有・交流を楽しみたい方にも向いています。
昭和〜平成少女漫画の名作の「最終回」を掌サイズで読めるという唯一無二のコンセプトで、往年のファンのノスタルジーとZ世代のレトロブームが合流し、発売直後から高い人気を維持している豆ガシャ本「フラワーコミックス」。東京都内でも設置店舗が増えているので、見かけたらぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。推し作品がある人はもちろん、まだ読んだことのないタイトルのラストを覗いてみたい人にもおすすめのカプセルトイです。
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